「ハウスワイフ2.0」という新しい専業主婦像

4月12日の朝日新聞、「耕論」という、様々な分野の方がひとつのテーマについて論じるコーナーに、「ハウスワイフ2.0」という言葉がありました。

これはアメリカのジャーナリストのエミリー・マッチャー氏が作り出した言葉です。

専業主婦が増えてきた最近のアメリカの状況の中で、「伝統的な子育てや家事こそ、今の女性には最も革新的な活動」として、職業を持たず専業主婦をする女性のことを、マッチャーさんは「ハウスワイフ2.0」と名づけました。

「ハウスワイフ」は英語で「専業主婦」のことです。

また数字の「2.0」は、「夫にかしずき、夫が気持よく、また子どもが健やかに育つことだけを願って家事の完璧」を目指していた、現在の20~30代の祖母の年代を「1.0」。
その孫の世代で、主婦の在り方を変えてきている年代を「2.0」としているとのことです。

では「ハウスワイフ2.0」は、かつての主婦とはどのように違うのでしょうか。

家に閉じこもって単調な家事をこなすのではなく、環境問題や食の安全、を考え、鶏を飼ったり、農園で野菜を作ったり、紙おむつではなく布オムツを使ったり、学校に通わせず自分自身で教育するホームスクーリングを試みたり、インターネットで手作りのものを販売したり・・・・高学歴の中で学んだ知識や技術を、家事に究極に生かそうとします。

なぜ高学歴であるのに、職を辞め家庭の中に入るのでしょうか。

アメリカでは、リーマンショック後の景気低迷の影響で仕事がない。
就職できても低収入でやりがいも乏しい。
無理して働くよりも家庭にいるほうがいい。

アメリカでは、有給の出産休暇が法律で義務化されていない。

多くの企業では有給休暇もない、という状況だそうで、育児と仕事の両立が難しく、それも拍車をかけ、
家事にやりがいを見つけようとするのでは、と分析しています。

これは日本の社会にもみられるように思います。

みなさんのまわりにもいらっしゃるのではないでしょうか。

昭和40年前後に生まれた世代は、その親たちが望んだ「女性の自立」を教育されました。

そして、職を持ち家事と育児、仕事を必死になって両立(今のように育メンや職場での育児に対する理解も整っていない時代でした)させている女性が多くいました。

その姿を見た今の20代前後の子どもたちは、「母親のように必死に働くのは無理。」と結婚したら職を辞める、という声も多く聞かれるようになりました。

さまざまな社会の背景の中、職を持たない女性に対する事情も考え方も変わってきています。

しかし「ハウスワイフ2.0」になるためには、家族全員を養うだけの夫の収入がある、ということが前提になります。

夫の収入だけに頼れない人は、どうしても働かざるを得なくなり、子どもを預ける場所、両立の難しさに立ち向かわなくてはなりませんが。

少子化対策として「働く女性を援助する社会の仕組み作りを」と政府も動いていますが、職を離れる女性もいること。
その背景には何があるのか。
また職を離れた後の生活の在り方についても知って欲しいと思います。

また、様々な価値観がある現代、女性でも「産み育てることに関心がない」人もいらっしゃいます。
(香山りかさんはご自分はそうだと公言しています)

また、戦後の高度成長期の子どもが多かった時代、公的な保育が少なかった時代、いったいどのようにして
子育てがされていたのでしょう。

その時代に学ぶことも必要かもしれません。

みなさんの子どもたちが自立して人生を歩むまでの間にどのような教育がされるのでしょう。
家庭ではどのような道筋を示してあげることができるでしょう。

先のことではあるかもしれませんが、頭に入れておくべきことかもしれません。