「月経血」をトイレで排泄すること

今回は、わらべうたで遊ぶ会のお部屋に置いてある本箱に、新しく仲間入りした津田塾大学教授の三砂ちづるさんの著で「昔の女性はできていたー忘れられている女性の身体に在る力―」を紹介したいと思います。

少し生々しいお話になりますがご興味のある方は続けてお読みください。

私は「着物を着て下着を履かずに腰巻だけで過ごしていた時代、女性は生理の時どのように過ごしていたのだろう」という疑問を以前から持っていました。
みなさんの中にもそのような疑問を持っている方はいらっしゃるのではないでしょうか。

このことについて「衣の暮らしと女性」(今泉令子著)という本に書いてあるのを見つけました。
(この本は本箱の中にあります。著者は私の幼馴染です。)

昔はちり紙やボロ布、和紙を丸めたものを詰めたり、ボロ布や脱脂綿で当て布を作り股に当て、フンドシのようなもので押さえていたそうです。
そしてその当て布は繰り返し洗って使ったそうです。

しかしこのようなことで本当に大丈夫だったのでしょうか。

そのことについて三砂さんはいろいろな方に聞き取りをしたところ、昔の女性は、しゃがんで仕事をしたりすることが多かったので骨盤底筋が鍛えられていて、尿を膀胱に貯めておくように月経血を体内に貯めることができ、トイレでそれを排泄していたというのです。

当て物をしてそこに常時出すのではなく、トイレで出し切ってしまうということなのだそうです。

三砂さんが聞き取りをした方には、お年寄りではない方もいらっしゃり、トイレで出し切ることで、期間も短くなり生理痛も無くなったというお話をなさっています。

私たちの体にもともとある力が、これもやはり安心設計の紙ナプキンに頼り、意識されて使われなくなってしまったということなのでしょう。

しかしそれと引き換えに、生理中ということを常に意識しなければならないという煩わしさがない普段の生活と変わらない生活ができるようになり、長時間席を外せないような仕事も行うことができる自由さを手にすることができました。

今泉さんも「月経を取りまくあらゆる変化は、そのまま、社会における女性の存在のあり方を示している」と書いています。

つまり男性と同じように社会で生きていけるようにはなりましたが、失ったものもあったということなのでしょう。

生活スタイルも昔とは変わり、骨盤底筋を鍛えることができなくなってしまった現代。
若い人でも失禁してしまうということ、現在の女性は月経血を貯めておいて出すということをしていないということを聞いて驚いているお年寄りもいるそうです。

この本を読んで、骨盤底筋を鍛えて失禁を防ぐために、また生理痛を和らげるために、月経血を貯めてトイレで排泄するように意識してみようとする女性が増えてきているそうです。

トイレで排泄すれば、ナプキンの汚れる回数も減り使用するナプキンの数も減りこれまた一石二鳥。

そのような中で、汚れが少ないのなら紙ナプキン(紙おむつと同じ石油が原料のポリマーです)ではなく肌に優しい布ナプキンを使ってみようという人も増えてきているようです。

綿ですからかぶれにくいですし、洗って繰り返し使うのでごみも出ずエコでもあります。

「洗うなんて。真っ赤になってしまうのでは」と思ってしまいますが、トイレで排泄しているので紙ナプキンにすべて吸収させているのに比べたらずっと少なくなりますし、セスキソーダという(100円ショップダイソーで売っています。
重曹に近い物)の液に浸しておくと奇麗になり洗濯はさほど面倒ではないようです。

本箱に常時入れてある情報ファイルに、メイド・イン・アースさん、アルテミスさんの布ナプキンの案内を入れてあります。

他にもたくさんの種類の布ナプキンが売られていますし、使い古したハンドタオルを使って自分で作ることもできるようです。

今回は、「現代に生きる私たちが失ってしまっている、人間がもともと持っている力」について紹介しました。